熊野古道

山行日:2017年5月7~10日

参加人数:男性1名 女性1名

コース:

5月7日 新宿駅新南口バスター新宿21:10発
5月8日 田辺駅着7:30 熊野古道号8:02発→滝尻着8:40~滝尻王子9:00~不寝王子~展望台~高原熊野神社11:10~大門王子~十丈王子12:55~上多和茶屋跡~大阪本王子14:25~牛馬童子像~近露王子15:30~比曾原王子~継桜王子17:30~民宿泊
5月9日 民宿発7:00~中川王子~小広王子~熊瀬川王子~迂回路~蛇形地蔵10:45~湯川王子11:20~船玉大社~赤木越分岐~なべわり地蔵~柿 原茶屋跡~湯の峰温泉17:30~民宿泊
5月10日 民宿発7:00~湯峰王子~湯の峰温泉発8:16→発心門王子着9:00~水?王子~伏拝王子10:20~祓殿王子~熊野本宮大社11:30~大斎原 (旧社地)→新宮発20:25→新宿着5:55→帰自宅 。

報告:

「道」の世界遺産は日本の「熊野古道の参詣道」とフランスとスペインを繋ぐ「サンティアゴ・デ・コンポステーラ巡礼路」しかありません。
熊野三山(熊野本宮大社、熊野速玉大社、熊野那智大社)へと通じる参詣道で今回はいにしえの趣きを多く残し山深い自然の美しさを堪能できる中辺路コース+赤木越えコースを歩きました。
外国人にも大人気で平日は90%、オーストラリア、カナダ、ニュージンランドの人達が多く民宿の女将も英語で接待をしています。点在する「王子」は熊野の御子神を祀る社の呼び名で19ヶ所のスタンプを集めながら歩きました。
新宿バスターから深夜バスに乗車、3列で寝台仕様になりカーテンを引けば個室となりました。翌早朝に紀伊田辺到着、路線バスに乗り替え滝尻王子へ到着。
中辺路コースの出発地の滝尻王子から一気に急登を上り高原熊野神社でお参りをして高台の見晴らしの良い休憩所で昼食。
上り下りの山道を出発地の滝尻王子から一緒のニュージーランドからのご家族と抜きつ抜かれずの道ずれも楽しく、中辺路コースで最も人気の牛馬童子像に到着しました。牛と馬に跨った二体の童の像は木陰で人から隠れるようにひっそりと鎮座していました。
迷いやすい路を廻り近露王子へと向かいますが多くの人達はこちらで宿泊、私達は明日の行程を考慮して2時間ほど歩き進み継桜王子宿泊としました。継桜王子までの道のりは車道歩きの登りが多く歩き疲れた足には少し辛かったです。
継桜王子の神社は樹齢八百年の巨杉に囲まれていますが「野中の一方杉」と呼ばれ枝が全て熊野大社方向のみに延ばしている不思議な光景でした。
ルート内は幕営禁止、登山道にはゴミ一つ落ちていません。公衆トイレも間隔良く設置され分岐には道迷い防止の案内板が日本語と英語で標記され、車道歩きのガードレールは風景と調和した木目調となり配慮ある解り易さでした。
民宿でおにぎりの昼食を調達して早朝に出発。熊瀬川王子を過ぎた箇所が5年前の台風により古道が一部崩壊しており約4Kmの山道と林道の迂回路を歩き三越峠を越え船玉大社の赤木越分岐点へと到着します。
外国人の含め多くの人達が発心門王子から熊野本宮を目指すそうです。赤木越コースは山道を世界遺産の湯ノ峰温泉へと下りますが最近人気のコースと聞いていましたがGW明けに歩くのは二人だけ、2時間余りで日本最古の温泉地で世界遺産の湯の峰温泉へと下りました。
山間の川沿いにへばり付くように並ぶ旅館や民宿は湯煙りでかすみ、楽しみにしていた壺湯は時間外で入れませんでした。
翌日は湯の峰温泉からバスで発心門王子へと移動し熊野古道の雰囲気を色濃く残す道を伏拝王子から熊野本宮大社へと歩きました。ポスターで見る石畳の道や石楠花が咲き誇る歩き易い道で4、5月限定の地元婦人会が営業するお休み処が伏拝王子にあり地産地消の銘茶をお土産に購入しました。
熊野古道の各所に皇太子殿下参詣の碑を見ますが祖先への思いを抱き歩かれたのかと想像しました。少し寄り道をして大斎原の大鳥居が見える展望台を経て熊野本宮大社へ到着、最後に一回り大きなスタンプを押しました。
参詣後に熊野坐神社が過去にあった大斎原へ立寄り大鳥居を潜り熊野古道中辺路コースの最終地点としました。熊野古道は多くコースがありますが体力、気力に合わせ宿泊地を調整したりバス便を上手に利用したりして自分に合った計画を立てる事が出来ます。
「熊野古道」は世界遺産に認定されているのは「道」です。世界の人達に愛され多く訪れる「道」を楽しんで歩けたのは清々しい思い出となりました。