白神岳・森吉山・和賀岳・焼石岳(北東北二百名山)

山行日:2022年6月10~13日

参加人数:男性単独

報告:

①6月10日(金) 白神山(マテ山ルート↑+二股ルート↓)
(前日)秋田空港⇒寒風山⇒道の駅・みねはま(車中泊)⇒白神岳登山口05:32→二股分岐06:45→07:20蟶(マテ)山→08:40大峰岳分岐→白神岳避難小屋08:59→09:03白神岳09:12→10:33二股→12:11二股分岐→12:58白神岳登山口駐車場P→不老ふ死温泉→道の駅・ふたつい(車中泊)

白神岳は世界遺産の白神山地を抱える二百名山で、森の深さを味わうのも楽しみ。登山口で準備しスタート。福島から来られた5人は避難小屋1泊だそうで少し談笑させてもらう。少し車道歩きの先で登山道となる。
森に朝の陽光が入り光っている。マテ山分岐から本格的な登り。ジグザグを切っているので斜度は緩く歩き易い。マテ山はルート脇スグなので寄っていきます。稜線歩きも緩斜面続きで歩き易い。標高900m前後はセミの大合唱とカッコウの鳴き声が交錯する。白神岳の稜線に出るとアップダウンの少ない歩きで避難小屋と山頂の一角に出る。
山頂で白神山地の奥深い森を眺めながら休憩。快晴だが、岩木山は上部にガスが掛かり、八甲田山や鳥海山は雲の中。さて、下りは急降下らしい二股コースで下ります。滑りやすい箇所はロープがあるので問題ありません。フカフカのルートは少し破線の風情があります。
最後急降下で沢の分岐点である二股に到着。10m程度の渡渉が3回ありますが、飛び石を選んでいけば靴はほとんど濡らさず歩けます。その先は沢沿いのトラバースルート。何か所が崩壊していますが踏み跡ははっきりしているので慎重に探していけばワイルドですが迷うことは無いでしょう。
ガイド登山者と出合いましたが、二股コースはたまに熊が出ると言っていました。マテ山分岐からは明確なルートで駐車場へ戻りました。

②6月11日(土) 森吉山(コメツガコース往復)
道の駅⇒こめつが山荘05:52→一ノ腰07:18→森吉神社避難小屋07:52→阿仁避難小屋08:13→08:47森吉山08:53→阿仁避難小屋→森吉神社避難小屋→一ノ腰コース六合目→11:04こめつが山荘⇒阿仁前田駅温泉⇒道の駅・十文字

森吉スキー場のゴンドラは8:45開始のため、こめつが山荘コースから早朝スタート。
極力下から歩きたいのもある。樹林帯の緩斜面は早朝は涼しくて気持ちよい。標高が上がると所々で雪が出てくるがザク雪のため滑り止め等は不要。
往路は一ノ腰頂上に登ると森吉山がど~んと正面に大迫力。一旦下ってしばらくはアップダウンの少ないルート。残雪や木道の両側に花が各種出てくる。しばらくで森吉神社に到着。冠岩は平ヶ岳の玉子石を大きくした感じ。大きな避難小屋もある。その先、ゴンドラ合流点の石森を通過するが当然まだ誰も上がってきていない。阿仁避難小屋を過ぎたあたりから更に花が増えてチングルマ等々沢山咲いている。
ひと登りで森吉山頂。男性1人がいらしたが挨拶だけされ立ち去られたので、山頂はしばし借り切り。周囲は晴れてはいるので気持ちよいが、ガスのため眺望は望めない。山頂を堪能したら下ります。
石森が近くなるとゴンドラ組が次々来られる。森吉神社にも数人が居た。その先はまた静かな歩きで一ノ腰分岐。帰路は一ノ腰を巻いて下る。この辺はちょっと熊の気配を感じるので笛や花火の銃声を響かせながら進む。その先はルートが2本あるので帰路はトラバースコースを進む。こちらの方が眺望が開けて気持ち良い。その先は樹林帯歩きだが、陽光が入ると明るくて気持ちよい。あっという間に下山完了。花の時期にいい歩きが堪能できた。

③6月12日(日) 和賀岳
道の駅⇒薬師岳登山口05:45→05:57甘露水口→06:53滝倉→07:32倉方→08:17薬師岳→08:57小杉山→09:29小鷲倉→09:57和賀岳10:15→11:45薬師岳→12:40滝倉→13:44薬師岳登山口⇒(温泉)⇒道の駅・十文字

天気予報が秋田南部は芳しくないため、焼石山の予定を急遽 和賀岳と入れ替えてこちらを先に登ることに。長いダートの林道で登山口に到着。準備していると春日部からの4人組が来られしばし談笑。
甘露水から急登だがよく整備されているので歩き易い。ブナが多く残る森を進んでいくと滝倉。手前に簡単な渡渉あり。ここから更に大きなブナの大樹を見上げながら不思議な空間を進む。急登だがジグザグなので比較的歩きやすい。倉方からは稜線歩き。こちらも歩き易いが一部岩場のトラバースや崩壊地脇を進む場面あるので慎重に。ニッコウキスゲやサラサドウダンなど綺麗に咲いている。
薬師岳からはアップダウンは少ないが周回歩きが長いので時間がかかる。小杉山までは笹は綺麗に刈り払われているが、その先はルートに被さって少々歩きづらい。足先はすっと入るので道迷いは無い。小鷲倉への登りは笹とガレの足場が滑るのもあって少々歩きづらい。その先は山頂が見えているのでテンションアップ。しばらくで山頂に到着。
手前で今日初めての30代の2人と出会ったが山頂は借り切り。ガスで周囲の眺望は無いが達成感はある。下る準備をしていると都内からの親子2人組。父は60超え、娘さんは27であちこち一緒に登っていると言う。帰路の秋田便が同じようなので再会を誓ってお別れ。
駐車場で整理していると、その親子連れも下って来られた。雨にやられましたね。と山あるあるの話をしてお別れ。また長いダート走行のあと、晴れた下界で温泉に入り、道の駅・十文字に帰還しました。

④6月13日(月) 焼石岳
道の駅⇒中沼登山口05:50→中沼06:33→上沼06:56→つぶ沼コース分岐07:22→銀明水避難小屋07:45→姥石平分岐08:50→09:11焼石岳09:31→09:58焼石神社→東焼石岳10:40→姥石平分岐11:49→銀明水避難小屋11:57→12:33上沼→12:50中沼→13:28中沼登山口⇒なるせ温泉⇒秋田空港

4座目は焼石岳。残雪歩きとお花畑が楽しみ。中沼登山口までダート路半時間。昨日の和賀岳の林道より荒れが少ない。登山口には40台程の大きな駐車場あり。私は10台目位。準備してスタート。
しばらくは木道というか川歩き。その先で登りになり半時間ほどで中沼に到着。沼はミズバショウやミヤマキンバイが咲き誇っている。その先、危ういスノーブリッジが幾つかあるので慎重に。
ツブ沼分岐から本格的な残雪歩き。ザク雪なので滑り止め等は不要。チェーンアイゼンを持参したが斜度のキツイ1か所で使用したが、脱着が面倒なのでそれっきり下りでも使用せず。姥石分岐で昨日も来て、今日も来たという地元の親子と談笑。千葉から来たというと驚いていた。
その先、ガスが掛かっているが暫くの登りで焼石岳。少し粘るが晴れる気配無いので北の焼石神社へと下る。ここから断続する残雪歩きで東焼石岳へ。この辺は大きなお花畑。ハクサンイチゲ、ヨツバシオガマ、ミヤマキンバイ等が見たことも無いような規模で咲いている。これだけでも来た甲斐があった。この頃には青空が出ていて焼石岳もクッキリ。
周囲の絶景も堪能したら下ります。続々と上がって来られる方々も 流石に12時前には居なくなり、残りはテント担いだ縦走組。下りは早い。あっという間に銀名水。その先危うかったスノーブリッジはやっぱり幾つか崩壊している。中沼登山口に下山完了。残雪歩きとお花畑が堪能できたいい歩きであった。
なるせ温泉の岩をくり抜いた風呂で汗を流し、秋田空港へ。昨日の和賀岳の親子とも無事再会し、またどこかの山での再会を羽田空港で誓ってお別れ。梅雨前の残雪と花が楽しめた4日間、とても充実した山旅であった。