ハイキングレスキュー研究
山行日:2024年5月26日
参加人数:男性2名 女性1名
報告:
7点セット(補助ロープ10m、スリング120cm、スリング60cm×2,カラビナ×2、安全環付カラビナ)は、2010年頃に県連教遭委員会と救助隊とで推奨し始めたと思われるが、教遭委員会では最新の雑誌記事を参考にして、実際に検証しながら見直しを図っている。
今回、かがりびでも教遭委員会で検証しきれていない項目を取り上げて検証を行った。
1.ロープの太さと操作性
太さと重さ(長さは20m)
10mm 1200g
8mm 1000g
7mm 900g
6mm 600g
参考:登山靴片方600g
①急斜面でロープを張って登るケース
太いほど握りやすい、6mmは手掛かりがわるい。7mmはOK
②確保しながら登下降する場合のムンターヒッチの操作性
6mmは細すぎて操作性はよくない。10mmは摩擦が大きく重い。
今後も、携帯性と強度を加味して検討していく。
2.スリング120cm(実測115cm)の妥当性
チェストハーネスは170cmの体格でぎりぎり、冬で厚着すると短くてNG。
シットハーネスは作れない、いずれも150cmスリングか120cmに60cmを連結すると装着できる。
今後、スリング120cmは、各自が簡易ハーネスをつくれる長さと改めていく。
3.補助ロープ10mの妥当性
確保しながらの登下降でセルフビレイとムンターヒッチをセットすると、実質7mしかない。
懸垂下降ではロープ回収のため、2重にするため、実質4mとなり、長さ不足。20mが妥当である。
なお、細引きを使った回収方法あり、これだと2重にしなくてよくなる。
4.急斜面でロープを張る場合
オーバーハンド・ノットのコブがあったほうが安心できるが、コブをほどくのが手間である。
フリクションノットを使ったほうが実用的である。
5.直径20m以上の木を支点にする場合
①60cmスリング2本で支点構築
②スリングを使わず木にロープでセルフビレイ用支点構築
③確保支点にセルフビレイ支点をとる
6.怪我人の搬送
歩くことが可能な怪我人であれば、ラビット・ノットで怪我人を確保しながら歩行するのに有効であるが、登り、下りのたびに支点を前後に入れ替える必要がある。
7.ザックで担架をつくる
30リットルのザック2個で作成可能、ただし、搬送者が4人必要。
8.その他
①急斜面のトラバースでのロープ固定で、終点をロープ テークルで締め上げると、ロープをピンと張ることができる。
エヴァンズ ノットでも絞ることができるが、ほどくのが硬いという欠点がある。
②ムンターヒッチのバックアップ
③懸垂下降での登り返し方法