九重連山
山行日:2026年6月1日~2日
参加人数:男性単独
ルート:
コース:
1日目
阿蘇内牧温泉湯巡追荘(泊)05:00⇒長者原ビジターセンター駐車場06:14→07:47雨ヶ池越07:48→08:35坊ガツル→08:57平治岳/大船山登山口→09:45大戸越09:50→10:26平治岳(↔ポイント)11:12→11:39大戸越11:58→12:41北大船山12:49→13:08大船山13:45→15:04大船山登山口→15:21法華院温泉山荘(泊)
活動時間:9時間7分、距離:13.6km、累積登り:1210m、累積下り971m
2日目
法華院温泉山荘5:41→6:25雨ヶ池越→7:54長者原ビジターセンター駐車場⇒筋湯温泉⇒内牧温泉⇒阿蘇熊本空港17:30⇒19:15羽田空港⇒自宅
活動時間:2時間13分、距離:5.2km。累積登り:154m、累積下り:392m
報告:
【1日目】
早朝、内牧温泉湯巡追荘を出て、やまなみハイウェイ経由で長者原ビジターセンター駐車場を目指す。途中、くじゅう連山を背景に、キリンの群れが迎えてくれる。若宮道男氏作の植木アート(トゲの木)らしい。
駐車場は広く、登山口に近い場所に駐車できた。身支度を整え、長者原の湿原に設置された木道を進む。分岐の道標から坊ガツルまでは、雨ヶ池周辺を除いて樹林帯歩きが続く。途中、多くの下山者とすれ違った。単独でテントを担ぐ登山者も少なくない。「ミヤマキリシマがやばいですよ。特に平治岳が。」と声を掛けられ、期待が高まる。
その言葉どおり、雨ヶ池付近からミヤマキリシマが姿を現し始めた。坊ガツルは、くじゅうの山々に囲まれた標高約1,200mの広大な湿原である。ふと周囲の山々に目を向けると、ところどころが薄紫に染まっている。特に平治岳の山頂付近は色濃く、これから向かう景色への期待が膨らんだ。
樹林帯を抜けて大戸越に着くと、その先はミヤマキリシマの世界だった。一方通行となっている岩混じりの急登には一部崩壊箇所があり、迂回路が設けられている。その登りを終えると、平治岳への稜線を望む平坦地に到着した。尾根道を進んで山頂へ向かい、さらにその先の大きな岩のある展望地まで足を延ばす。眼下には坊ガツル、その向こうにはくじゅうの山々が連なり、一面のミヤマキリシマの大群落とともに素晴らしい景観を見せていた。
思いのほか長居してしまったが、台風6号の影響が本格化する前に大船山まで縦走し、坊ガツルへ下る予定だったことを思い出す。下り専用路を進むと、6〜7分ほど下った場所で、昨日会った登山者から聞いた通り、珍しい白いミヤマキリシマを発見した。登山道脇にあるため見落とすことはないだろう。登山者の話によれば、10年以上前からその場所で咲き続けているそうだ。
大戸越に戻り、北大船山へ向かう。こちらもミヤマキリシマが群生する急登だ。段原分岐まで下り、避難小屋脇を通って、日本三百名山の一つである大船山へ向かう。山頂では10分ほど誰もおらず、静かな時間を独り占めできた。平治岳に比べると登山者は極端に少ない。紅葉の季節に美しく色づく御池(火口湖)の景色を思い浮かべながら過ごしていると、空模様が怪しくなってきた。急いで坊ガツルへ下り、法華院温泉山荘に投宿する。ほどなく雨が降り始めた。ぎりぎり間に合ったようだ。
法華院温泉山荘は、台風6号接近の影響を見越したキャンセルが相当数出ていたのだろう。実際、坊ガツルへの道中でもキャンセルの電話をかけている登山者を見かけた。おかげで大部屋はゆったりとしており、快適に過ごせた。夕食はトンカツ定食。温泉の利用時間は16時から20時30分までで、温泉好きとしては夜や早朝に入れないのが少々残念だが、山荘ゆえ仕方ないのかもしれない。
宿泊者の話題はもっぱら台風6号の影響だった。線状降水帯発生の恐れも報じられており、翌朝は樹林帯ルートを通って長者原へ下山することに決めた。
【2日目】
早起きして弁当を食べ、5時半頃に出発準備をしていると、70代の女性から「長者原まで下るなら一緒に歩かせてほしい」と声を掛けられた。断る理由はもちろんない。二人で歩き始める。
長者原や雨ヶ池の湿原は雨の日も風情があるが、この日は「台風が怖い」の一言に尽きた。休みを取らず、一気に長者原まで下る。彼女の希望で前日に撮影した平治岳の写真を共有したところ、とても喜んでくださった。二十年に一度とも言われる見事なミヤマキリシマは、多くの人の心を打つのだろう。
時刻は8時前。阿蘇熊本空港発の便は17時30分。時間には十分余裕がある。そこで下山後は温泉巡りを楽しむことにした。筋湯温泉の日帰り湯で汗を流し、日本一の打たせ湯共同浴場などを訪ねる。さらに内牧温泉の昭和レトロな街並みを散策し、名物である「いまきん食堂」のあか牛丼を味わってから空港へ向かった。幸いにも搭乗予定の便は定刻運航の見込みだった。ラウンジで生ビールを飲んで過ごし、飛行機に乗る頃には天気も回復し始めていた。
下山中、「今日は法華院温泉山荘まで。明日の天気に期待します」と話していた4人組の登山者と出会った。きっと思い描いた山旅になったのだろう。そんなことを考えながら、私は羽田へ戻った。







