木曽駒ヶ岳~空木岳縦走
山行日:2026年7月20日~22日
参加人数:男性単独
ルート:
コース:
1日目:我孫子駅⇒バスタ新宿0645⇒駒ヶ根BT⇒しらび平⇒1200千畳敷駅1236→1332宝剣山荘1420→1427中岳1441→1511木曾駒岳1545→1617宝剣山荘(泊)
2日目:宝剣岳0528→0600宝剣岳0616→0708島田娘0728→1016檜尾岳1039→1239熊沢岳1300→1454東川岳1513→1531木曽殿越1547→1754空木岳1800→1810駒峰ヒュッテ(泊)
3日目:駒峰ヒュッテ0530→0543空木岳0645→1103池山小屋分岐(水場)1110→1210空木岳登山口1214→1332古城公園駐車場→1404露天こぶしの湯(入浴、昼食)1536⇒1542中央駒ヶ根インター1550⇒1940バスタ新宿⇒2108我孫子駅
行動時間24:56 距離26.3km 累積上り1680m 累積下り3474m
報告:
日本アルプスを複数泊で縦走するのは、30年ぶりだろうか。今回は、日本アルプスにある日本百名山のうち、まだ登ったことのない空木岳の登頂と、空木岳山頂での日の入り・ご来光を見ることを主目的とした山行である。そのため、駒峰ヒュッテに宿泊することにした。自炊で寝具持参(レンタルもあり)のため、おのずとザックは重くなる。
中央アルプスへのアクセスは比較的容易である。新宿駅南口のバスタ新宿から高速バスに乗り、駒ヶ根バスターミナル付近で路線バスに乗り換え、さらに中央アルプス駒ヶ岳ロープウェイを利用すると、新宿から5時間余りで標高2,617mの千畳敷駅に到着する。
到着時は曇天で、目の前にあるはずの宝剣岳はまったく見えない。しばらく粘って山頂が姿を現したところで記念写真を撮り、出発した。
千畳敷は高山植物の宝庫である。チシマフウロ、チシマギキョウ、シナノキンバイ、ハクサンフウロ、ハクサンイチゲなどが咲き乱れ、色とりどりのお花畑をつくっていた。花々を楽しみながら歩き、約1時間で宝剣山荘(標高2,870m)に到着。チェックインを済ませてサブザックに持ち替え、中岳、馬の背分岐を経て木曽駒ヶ岳山頂へ向かった。
山頂でコーヒーを淹れ、ガスが晴れるのを辛抱強く待った結果、宝剣岳から続く縦走路を望むことができた。下山途中、駒ヶ岳頂上山荘近くにはコマクサが群生しており、写真のような深紅の花から淡いピンクまで、さまざまな色合いが美しかった。
残念ながら、この日の夕方になってもガスは晴れなかった。同室になった単独行の登山者とウイスキーを酌み交わしながら、仕事や山について語り合う。これも山小屋ならではの楽しみである。
彼は翌日、空木岳を経て菅の台まで下る予定だという。ずいぶん健脚だと思ったが、後日、無事下山したと聞いた。3日目には菅の台から登ってきた登山者に話を聞いたところ、そのまま空木岳を越えて千畳敷まで縦走し、その日のうちにロープウェイで下山する人も少なくなかった。一方で、駒峰ヒュッテまで行ってビールを飲み、すぐそばにある空木岳に登らず、そのまま引き返す登山者もいた。
2日目。早朝は濃いガスが立ち込め、ご来光を宝剣岳で見ることは諦め、5時30分に出発した。宝剣岳の登山道は鎖や梯子がしっかり整備されており、危険を感じることはなかった。ただし登山者が多く、渋滞のため予想以上に時間がかかった。
稜線を快調に進むと、熊沢岳への登りには見事なお花畑が広がっていた。この頃からガスがどんどん湧き上がり、天気予報どおり、いつ夕立が来てもおかしくない空模様になってきた。
熊沢岳からの下りでは、親鳥と4羽のヒナ、さらに進むと別の親鳥と2羽のヒナという二組のライチョウの家族を見ることができた。思わず足を止め、しばらく見入ってしまう。
東川岳を下り始めた頃から雨がぽつぽつと降り始め、やがて本降りとなった。その雨の中を歩き、木曽殿小屋に到着した。
「この雨の中を歩き続けるのはつらい」と思い、管理人に空室を尋ねると、「空いていますが、この夕立はもうすぐ上がりますよ。時間的に、駒峰ヒュッテまで十分行けますよ。」と何か嫌がられている感じ。
後で駒峰ヒュッテの管理人に聞くと、予定を変更して木曽殿小屋に泊まる登山者はかなり多いという。まだ登山者が来るはずなので、歩ける体力があるなら予定どおり行ってほしい、という気持ちの表れだったのだろう。
やがて雨は上がり、青空が戻った。空木岳へ登り始め、しばらくすると、遠くで雷鳴が聞こえ始める。「まじか。来るな、来るな」と心の中で念じながら歩いた。幸い雷が近づくことはなく、雨具を再び着ることもなく、無事に空木岳山頂へ到着した。
余裕がなかったせいか、この区間の写真は少ない。岩稜の足場や手がかりはしっかりし、鎖も設置されているものの、赤い矢印や○印・X印の中には消えかかっているものがあり、知らず知らず神経を使っていたのだろう。
ようやくたどり着いた山頂は濃いガスに包まれ、展望はまったくなかった。自分が最後の到着者かと思っていたが、管理人によれば、まだ二人到着していないという。その二人は結局来なかった。
夕食を終える頃には、西の空が美しい夕焼けに染まった。予定どおり再び山頂へ登ればよかったと思ったものの、その時にはもう体力も気力も残っていなかった。
そんな2日目であった。
3日目。天気予報は終日晴れだったが、目を覚ますと周囲は濃いガスに包まれていた。期待していたご来光は望めそうにない。ゆっくり朝食をとり、5時30分に再び空木岳山頂へ向かう。
山頂で約1時間待つと、ようやくガスが流れ、展望が開けた。宝剣岳や南駒ヶ岳の姿を望むことができたのは幸いだった。
あとはひたすら菅の台へ向けて下る。途中には小地獄、大地獄などの岩場(鎖、梯子)が何か所かある。特に危険ではないが、とにかく下山道が長い。池山分岐の水場は水量が豊富で、大いに助かった(池山小屋前の水場は枯れていた)。
林道終点を過ぎ、登山道が再び林道と交差する場所から、露天こぶしの湯まで約5kmの林道歩き。ビールでのどを潤し、露天風呂に浸かり、30年ぶりとなる複数泊のアルプス縦走を終えた。








